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不動産投資コラム

ほったらかし投資とは?初心者向けにメリット・デメリットとおすすめの方法を解説

「投資に興味はあるけれど、時間がない」「何から始めればよいか分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか。

ほったらかし投資は、あらかじめ投資する商品や金額などを決め、頻繁に売買せず、長期的に運用する方法です。運用を自動化することで、投資にかかる手間を抑えながら、資産形成を目指せます。

本記事では、ほったらかし投資の仕組みや代表的な方法、メリット・デメリット、向いている人、失敗を防ぐためのポイントについて、投資初心者にも分かりやすく解説します。

この記事でわかること

  • ほったらかし投資の仕組みと、向き不向き
  • 投資信託や不動産投資など、代表的な方法とその特徴
  • メリット・デメリットと、失敗しないための実践的なポイント

ほったらかし投資とは?

ほったらかし投資とは、投資する商品や金額などをあらかじめ決め、頻繁に売買せず、長期的に運用する方法です。自動化することで、毎回の投資判断にかかる手間を減らせます。

ただし、「ほったらかし」といっても、投資後に何も確認しなくてよいわけではありません。投資する商品や金額が自分の目的や家計に合っているか、定期的に確認することが大切です。

ほったらかし投資の基本的な考え方

ほったらかし投資では、頻繁な売買を避け、長期的に運用することが基本です。投資信託の積立投資などでは、自動積立を利用することで、さらに投資にかかる手間を抑えられます。例えば、あらかじめ毎月の投資額を設定しておけば、決めた日に自動で購入できます。

また、一定額を定期的に投資すると、価格が高いときには購入量が少なく、価格が低いときには購入量が多くなります。これは「ドルコスト平均法」と呼ばれる方法で、購入時期を分散させることで、購入単価を平準化し、投資タイミングによる影響を抑える効果が期待できます。

ただし、ドルコスト平均法でも損失を避けられるわけではありません。投資対象の価格が下落すれば、積立投資でも元本割れする可能性があります。

出所:日本証券業協会

どんな人に向いているか

ほったらかし投資は、投資に多くの時間をかけられない人や、日々の値動きを見ながら売買することに負担を感じる人に向いています。

積立設定を利用すれば、毎回の購入手続きを減らせるため、仕事や家事などで忙しい人でも続けやすくなります。また、投資初心者や、少額から長期的な資産形成を始めたい人にも適しています。

ほったらかし投資に向いている投資方法

ほったらかし投資には、投資信託やロボアドバイザー、不動産投資など、さまざまな方法があります。それぞれ運用の手間や必要な資金、リスクが異なるため、自分の投資経験や目的、家計に合った方法を選ぶことが大切です。ここでは、代表的な投資方法とそれぞれの特徴を解説します。

h3.投資信託(自分で積立設定する場合)

投資信託は、複数の投資家から集めた資金をまとめ、運用会社が株式や債券などに投資する金融商品です。代表的なものに、特定の指数への連動を目指す「インデックスファンド」と、複数の資産に分散投資する「バランスファンド」があります。インデックスファンドには、全世界株式やS&P500などの指数への連動を目指す商品があります。

また、ETF(上場投資信託)も投資信託の一種ですが、証券取引所でリアルタイムに売買するため、自動での定期積立にはやや不向きです。投資信託を選ぶ際は、保有期間中にかかる「信託報酬」などの手数料も確認しましょう。

出所:投資信託協会

ロボアドバイザー(AIに運用そのものを任せる場合)

ロボアドバイザーは、投資家の年齢や投資経験、リスクに対する考え方などをもとに、資産配分の提案から運用、リバランスまでを任せられるサービスです。多くの場合、内部ではETFや投資信託を組み合わせて運用しており少額から始められるものもあります。

投資に時間をかけられない人や、自分で運用することに不安がある人に向いています。一方で、自分で同様の投資信託・ETFを組み合わせて運用する場合と比べて手数料が上乗せされるほか、運用状況によっては損失が生じる可能性があります。サービスの仕組みや手数料を確認したうえで、自分に合っているか判断することが大切です。

不動産投資(実物資産に直接投資する場合)

不動産投資は、マンションやアパートなどの不動産を購入し、入居者に貸し出して家賃収入を得る投資方法です。家賃収入という形で継続的な収入が期待できるほか、ローンを活用すれば自己資金以上の物件に投資できる点も特徴です。

一方で、物件の管理は管理会社に委託できても、資金計画の確認やローンの見直しは継続的に必要になるため、「日々の売買はしないが、管理の手間は残る」方法です。物件選びの際は、表面利回りだけでなく立地や築年数、修繕費の見込みなども確認しましょう。

不動産クラウドファンディング(不動産を小口化して投資する場合)

不動産クラウドファンディングは、複数の投資家から集めた資金で不動産を運用し、得られた賃料収入や売却益などを投資家に分配する仕組みです。少額から投資できる商品もあり、不動産を直接購入するより少ない資金で始めやすい点が特徴です。

物件の取得や管理は事業者が行うため、投資家自身が物件を管理する必要はありません。一方で、元本は保証されておらず、不動産の価格や賃料収入などによって損失が生じる可能性があります。また、商品によっては運用期間中に途中解約できない場合もあります。

利用する際は、事業者の許可・登録状況や投資対象、運用期間などを確認し、余裕資金で投資することが大切です。

出所:不動産競売流通協会(FKR)

ソーシャルレンディング(企業への貸付を小口化して投資する場合)

ソーシャルレンディングは、インターネットを通じて投資家から集めた資金を企業などに貸し付け、その利息などを投資家に分配する貸付型クラウドファンディングです。投資後は、株式のように日々の価格を確認しながら売買する必要がないため、運用期間中の手間を抑えやすい点が特徴です。

一方で、元本保証はなく、貸付先の返済遅延やデフォルトによって損失が生じる可能性があります。利用する際は、利回りだけで判断せず、貸付先や資金使途、貸付条件、担保、運営会社の登録状況などを確認することが大切です。

出所:金融庁

投資方法の比較

ここまで紹介した方法を、分類軸(投資対象・運用方法)と合わせて比較すると、以下のようになります。

投資方法必要資金の目安運用中の手間主なリスク想定リターンの傾向
投資信託(積立)月100円〜(証券会社・商品による)少ない(自動買付)価格変動による元本割れ、為替変動など投資対象となる市場の値動きに左右される。長期・分散投資では市場全体の成長を取り込むことを目指す
ロボアドバイザー月100円〜(サービスによる)少ない(自動運用・自動リバランス)価格変動、為替変動、運用・信託報酬などの手数料負担資産配分・市場環境・手数料によって異なる
不動産投資数百万円〜(物件価格・自己資金・融資条件による)中(管理会社に委託しても資金計画・収支の確認が必要)空室、家賃下落、修繕費、金利上昇、売却価格下落家賃収入と売却時の価格変動による
不動産クラウドファンディング1万円〜(案件による)少ない(事業者が運用)元本割れ、事業者・物件の事業リスク、原則として中途解約しにくい想定利回りは年3〜8%程度の案件が多いが、案件により異なり保証されない
ソーシャルレンディング1万円〜(サービス・案件による)少ない(事業者が運用)元本割れ、貸付先の返済遅延・デフォルト、事業者リスク、中途換金のしにくさ想定利回りは案件によって異なり、元本・利回りは保証されない

※必要資金や想定リターンはあくまで目安であり、商品やサービスによって異なります。将来の運用成果を保証するものではありません。

ほったらかし投資に活用できる制度

ほったらかし投資では、iDeCoやNISAの税制優遇制度を活用することで、効率的な資産形成を目指せます。それぞれ特徴や利用条件が異なるため、投資の目的や資金の使い道に合わせて選ぶことが大切です。

iDeCo(税制優遇を受けながら老後資金を貯める場合)

iDeCoは、自分で掛金を拠出して運用し、老後の資産形成に備える私的年金制度です。掛金は所得控除の対象となり、運用益も非課税になるなど、拠出時・運用時・受取時に税制上の優遇を受けられる点が特徴です。

掛金の上限額は職業や年金の加入状況によって異なり、月20,000円〜68,000円程度の範囲で設定されています。なお、2026年12月には会社員・公務員の上限が月62,000円に引き上げられる予定です。

一方で、原則として60歳になるまで資産を引き出せないため、近い将来に使う予定のある資金には向いていません。また、加入時や運用期間中には手数料もかかるため、老後資金として長期的に運用できる資金で、無理なく続けられる金額を検討することが大切です。

出所:iDeCo

新NISA(つみたて投資枠で非課税運用する場合)

NISA(少額投資非課税制度)は、投資で得た利益に税金がかからない制度です。通常、株式や投資信託の運用益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座内での運用であれば非課税で受け取れるため、同じ運用成果でも手取り額に差が出ます。

NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、併用できます。つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円まで投資でき、非課税保有限度額は合計1,800万円です。このうち成長投資枠は1,200万円が上限となります。非課税で保有できる期間は無期限です。

ほったらかし投資では、定期的に投資信託を購入する「つみたて投資枠」を活用する方法が代表的です。つみたて投資枠の対象商品は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られています。

出所:金融庁

メリット・デメリット

ほったらかし投資には、投資にかかる時間や手間を減らせるメリットがある一方、元本割れや商品選びなどの注意点もあります。メリットとデメリットの両方を理解したうえで、自分に合った方法か判断することが大切です。

ほったらかし投資のメリット

ほったらかし投資のメリットは、大きく「自動化による効果」と「長期保有による効果」の2つに分けられます。

自動化による効果
積立設定を利用すれば、決めた日に自動で投資信託などを購入できるため、毎回購入手続きをする必要がありません。仕事や家事などで投資に多くの時間をかけられない人でも、続けやすい方法です。

また、あらかじめ決めた金額を機械的に投資し続けることで、相場が上昇したときに焦って買ったり、下落したときに慌てて売ったりするなど、感情による判断が入り込む余地を抑えやすくなります。

長期保有による効果
長期保有による効果投資で得た利益を再び運用に回すことで、その利益がさらに利益を生む「複利効果」が期待できます。運用期間が長くなるほど、複利の効果を活用しやすくなります。

例えば、毎月3万円を年率3%で30年間積み立てた場合、元本は1,080万円ですが、運用後の資産は1,700万円台になります。これは一定の利回りで運用できた場合のシミュレーションであり、実際の運用成果を保証するものではありません。

出所:金融庁
シミュレーションは一定の利回りで運用できた場合の試算であり、
実際の運用成果や将来の利益を保証するものではありません。

ほったらかし投資のデメリット

ほったらかし投資のデメリットは、「リスク・注意点」と「そもそも向いていないケース」の2つに分けられます。

リスク・注意点
投資である以上、価格が下落すれば元本を下回る可能性があります。積立投資や分散投資を行っていても、損失を避けられるわけではありません。

また、「ほったらかし」という名前でも、投資した商品を一度設定したまま何も確認しなくてよいわけではありません。運用状況や資産配分を定期的に確認し、収入や支出、ライフプランが変わった場合には投資額を見直す必要があります。

さらに、長期間にわたって同じ商品を保有するケースもあるため、投資対象や手数料などを確認してから始めることが大切です。自動で積立できることだけを理由に商品を選ばないよう注意しましょう。

そもそも向いていないケース
ほったらかし投資は、短期的な値上がりを狙って売買する方法ではなく、長期的な資産形成を目指す方法です。そのため、短期間で大きく資産を増やしたい人には、リスク云々以前に、目指す効果そのものが合っていません。

こうした注意点を理解したうえで、自分の投資目的や家計に合った商品を選び、無理のない範囲で続けることが大切です。

失敗しないためのポイント

ほったらかし投資は、運用を自動化して手間を抑えられる一方、商品選びや資金計画を誤ると損失につながる可能性があります。ここでは、ほったらかし投資を続けるうえで押さえておきたいポイントを解説します。

ほったらかし投資でよくある失敗

ほったらかし投資でも、商品選びや資金計画を誤ると損失につながる可能性があります。よくある失敗を知り、事前に対策しておきましょう。

値下がり時に焦って売却する
相場が下落した際に不安になり、保有資産を慌てて売却すると、損失を確定させることになります。短期的な値動きだけで判断せず、投資目的や運用期間を踏まえて判断することが大切です。

商品をよく確認せずに購入する
勧められた商品をそのまま購入するのではなく、投資対象や手数料、リスクなどを確認しましょう。自分の投資目的やリスク許容度に合った商品を選ぶことが重要です。

生活に必要な資金まで投資する
生活費や近いうちに使う予定の資金を投資に回すと、急な出費が発生した際に、損失が出ていても売却しなければならない可能性があります。投資額は家計に無理のない範囲で設定しましょう。

こうした失敗を避けるためにも、投資目的や家計の状況を踏まえ、無理のない範囲で長期的に運用することが大切です。

分散投資を取り入れる

分散投資とは、複数の資産や地域などに投資先を分けることで、値動きが異なる資産を組み合わせ、特定の投資先の値下がりが資産全体に与える影響を抑える方法です。国内外の株式や債券を組み合わせるほか、投資信託の中には1本で複数の国や企業に分散投資できるものもあります。

ただし、分散投資によって損失がなくなるわけではなく、市場全体が下落した場合には、分散していても資産の価値が下がる可能性があります。

出所:金融経済教育推進機構

定期的に運用状況を見直す

ほったらかし投資でも、完全に放置するのではなく、投資の目的や資産の状況を定期的に確認することが大切です。

資産配分を確認し、リバランスする
相場の変動によって、分散投資で組んだ当初の資産配分が偏ることがあります。投資目的に合った配分になっているかを確認し、必要に応じてリバランスを検討しましょう。

ライフステージの変化に合わせて見直す
結婚や出産、転職、住宅購入などによって収入や支出が変わった場合は、投資額やリスクの取り方を見直しましょう。投資を始めたときと現在の生活状況が変わっていないかを確認することが重要です。

商品や手数料を確認する
投資している商品の値動きや手数料などを定期的に確認し、自分の投資目的に合った運用を続けられているかをチェックしましょう。必要に応じて、投資する商品や金額の見直しも検討します。

このように、基本は自動で運用しながらも、定期的に状況を確認し、必要に応じて見直すことが大切です。

よくある質問

ここまで解説した内容を踏まえ、ほったらかし投資を検討する際によく寄せられる質問について、Q&A形式でまとめました。

ほったらかし投資はいくらから始められますか?

商品によって異なりますが、投資信託の積立であれば月100円や1,000円程度の少額から始められるものもあります。

不動産クラウドファンディングやソーシャルレンディングも1万円程度から投資できる商品があります。まずは少額から始め、無理のない範囲で金額を調整していく方法もあります。

不動産投資も「ほったらかし投資」といえますか?

現物の不動産投資は、投資信託のように毎日の値動きを確認して売買する必要がない点では、ほったらかし投資と共通する部分があります。

一方で、物件の管理や修繕、入居者対応などは管理会社に委託できても、資金計画やローンの見直しなど、定期的な確認が必要な点は投資信託などと異なります。

「日々の売買はしないが、中長期的な視点での管理は必要」な投資方法として理解しておくとよいでしょう。

NISAとiDeCo、どちらでほったらかし投資をすればよいですか?

資金の使い道によって選び方が異なります。

老後資金として60歳まで引き出す予定がない資金であればiDeCo、住宅資金や教育資金など将来使う可能性がある資金であれば、いつでも引き出せるNISAが選択肢になります。両方を併用することも可能です。

ほったらかし投資でおすすめの商品はありますか?

個別の商品を選ぶ際は、投資対象、信託報酬などの手数料水準、リスク、運用実績などを比較し、自分の投資目的やリスク許容度に合った商品を選ぶことが大切です。

判断に迷う場合は、金融機関やファイナンシャルプランナーへの相談も検討しましょう。

まとめ

ほったらかし投資は、投資する商品や金額をあらかじめ設定し、日々の売買にかかる時間や手間を抑えながら、長期的な資産形成を目指す方法です。投資信託の積立やロボアドバイザーだけでなく、家賃収入を軸とした不動産投資も、その一つといえます。

一方で、投資である以上、元本割れの可能性があります。また、「ほったらかし」といっても完全に放置するのではなく、投資目的や資産配分、商品の状況などを定期的に確認することが大切です。

自分の目的や家計に合った方法を選び、無理のない金額で長期的な視点から資産形成に取り組みましょう。不動産投資に関心をお持ちの方は、お気軽に当社までご相談ください。

【参考資料】
■日本証券業協会「金融・証券用語集」
https://www.j-flec.go.jp/links/jikan/word/090.html
■金融庁「ソーシャルレンディング~高い利回りの情報だけで投資をしていませんか?~」
https://www.fsa.go.jp/ordinary/social-lending/social-lending_201905.pdf
■資産運用業協会「投資信託とは」
https://www.imaj.or.jp/study/investmenttrust/about/what.html
■不動産競売流通協会(FKR)「不動産クラウドファンディング」
https://fkr.or.jp/realestate-crowdfunding/
■iDeCo「【ポイント1】 加入資格と掛金の上限を確かめる!」
https://www.ideco-koushiki.jp/start/#step1
■厚生労働省「i D e C o拠出限度額の引き上げ」
https://www.mhlw.go.jp/content/12500000/001597573.pdf
■金融庁「NISA」
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/
■金融経済教育推進機構「金融経済の知識を身につけよう!」
https://www.j-flec.go.jp/links/kinyu-navi/learning/

監修者
FPヤマネー(yamony)

資格:2級FP技能士・日商簿記2級・宅地建物取引

建築学科を卒業後、建設会社での実務を経て不動産業界に転身。
「お金のことは難しい」「誰に相談すればいいかわからない」といった不安や疑問に応えていきたいという思いから、FPとしての活動を開始。これまで培った知見と経験を活かし、「できるだけわかりやすく」「今日から実践できる」お金の情報提供を心がけています。

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